PROJECT 03 FELIX HOUSE 「うまくいくわけない」だからやる!
やりきる!
言葉にならない達成感

2022年10月にフィリックス株式会社と合併したシンセイ事業部。
シンセイ事業部が注文住宅事業で培った建築ノウハウに
フィリックスが不動産事業で培ったアパート建売ノウハウを結集して
戸建分譲「フィリックスハウス」を松本市において展開している。

家といえば注文住宅という考えが根強い長野県において、価格が手頃な分譲住宅の供給を通じて、
これまで手が届かなかった人たちに新築住宅が買えるという価値を提供している。

PROJECT MEMBER プロジェクトメンバー

プロジェクト座談会の画像

フィリックスグループのノウハウを結集して
シナジーを生み出す事業作り

新井 フィリックスシンセイは創業50年になる歴史のある会社でした。2019年8月に創業者から事業承継でフィリックスグループに合流して、その翌週には佐藤さんから話をもらって分譲事業のプロジェクトがスタートしました。

佐藤 実はフィリックスシンセイの本格合流の前から、この合流でシナジーを生むことができるのは戸建分譲事業だと考えていました。フィリックスにはアパートの販売を通じて不動産のノウハウがあり、そこにフィリックスシンセイの建築のノウハウを組み合わせることで、戸建分譲はうまくいくと思ったんです。

新井 そこからは2か月ちょっとで一気に形作っていきましたね。佐藤さんは2週間に1回くらいのペースで名古屋から松本まで来てもらって。フィリックスシンセイとして分譲住宅はやったことがなかったので、他のハウスメーカーの視察や仕様の決定など、いろいろと動いていきました。

プロジェクト座談会の画像 丁寧な施工による安全な
住まいの提供
それがフィリックスハウスの
価値を上げる

佐藤 それで最初は2棟現場からスタートしましたね。2月に着工して6月末に完工で。これは普通の戸建てと比べてもあんまり早いほうではなかったんですよね?

吉崎 注文住宅の場合だと、建物本体だけで3か月、外構も含めて4か月ですね。初めての取り組みだったのでやっぱり時間はかかったと思います。これまでやってきた注文住宅と今回の分譲住宅では施工する業者も変える必要がありました。

吉崎 施主の要望に応えていれば価格が高くても良いのが注文住宅でしたが、建売住宅では一定の質に加えて価格の安さが求められます。初めて関わる業者もいたので、少し時間がかかってしまいました。

新井 そこから価格競争力を上げるために、年間で複数棟まとめて建築を発注することを条件に安く建ててくれる業者の開拓を進めました。また、関わる業者を絞ることでやり取りの手間も減って業務効率にもなりました。

吉崎 工期の短縮は事業拡大のためには追求していかなければいけないと思っています。一方で基礎工事の品質には養生期間をしっかりとる必要もあります。それによってコンクリートの強度が変わります。

吉崎 突貫工事はやろうと思えばできてしまいますが、住まいは安全なものでなくてはならない。そのこだわりが長い目で見た時にフィリックスハウスの価値を上げるものだと確信しています。

プロジェクト座談会の画像 お客様の暮らしを想定して
商品のデザインを磨きこんでいく

田中 松本市はあまり量産品のようなものが受け入れられない風土があるんです。不動産に関しても、元々あまりマンションなどは供給されない地域で「家といえば土地に戸建てを建てるもの」というのが当たり前という感じで。

田中 だから建売住宅というものが受け入れられるかというのはすごく不安に思っていました。完成した物件ののぼりを見てどんなもんかと懐疑的に見に来た人から「この建物が私が住みたいエリアにあったら買いたい」という声が聞けたときにはすごく安心しました。デザインにはかなりこだわって設計をした甲斐があったと感じています。

佐藤 注文住宅というのはプランナーとみっちり打ち合わせをして作っていくもの。だから会社ではなく個人として評価されることが多いと思うんです。一方で戸建分譲というのはブランドが認知され評価されていく事業。良い悪いではなく、考え方から全く違うところが面白いですよね。

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お客様の暮らしを想定して
商品のデザインを磨きこんでいく

田中 今後に向けてはよりデザインを洗練させていきたいです。お客様の要望を形に知る注文住宅と違って、お客様の暮らしを想定しながら設計をしなければいけないのでこれまでとは異なるスキルが求められますが、磨きこんでいきたいです。

新井 各設備について、「一般的な位置はここだけど、かっこよさを追求すればここ」というようなせめぎあいがあるんですよね。その答えが目の前のお客様ではなく、売れたかどうかがある意味答え合わせになるのでその難しさがあると思いますが、その難しさと向き合うのもやりがいですね。

吉崎 戸建分譲事業の立ち上げはこれまでやったことのない分野だったのとても刺激がありました。やる前は不安もありましたが、ひとつひとつ課題と向き合って進めていって。意外と、終わってみれば大変だったとは思わないです。今後は現場に一度も行かない、完全リモート施工なんてチャレンジもできたら面白そうだなと思っています。まだ実現はできていませんが、何かにこだわれるか極めていきたいです。

田中 松本市、もっと広く言えば長野県の市場を変えていきたい。名古屋のような都市圏ではマンションを含めもう分譲住宅というのは当たり前になっています。新築に住みたいけど注文住宅は価格が高くて手を出せない。これまでは諦めないといけなかった人たちにもマイホームが買えるという価値を、良いものを安く提供できるフィリックスのノウハウを活かして広めていきたいです。